歌と詩の解釈、通奏低音のセミナー 特別編
リコーダーと通奏低音のセミナー
概要および目的
バッハのマタイ受難曲や、ヘンデルのメサイアなどの器楽を含んだアリアで、歌詞の内容およびイントネーションに沿った通奏低音や器楽演奏とはどういうものなのかと、常々考えてきました。その一環として歌詞を伴わない旋律楽器の奏法、歴史的背景を習得することは重要な課題です。特に、歌手、鍵盤楽器奏者の方々が旋律楽器に親しみつつ、最終的に歌詞と演奏との関係を学ぶきっかけになればよいと思っています。

当セミナーの形態は受講者全員参加の公開レッスン形式ですが、より個人的な問題にも対応できるように、演奏も合わせて考えていきます。募集対象者は内容に興味をお持ちであれば、プロ、アマチュア、経験の有無、年齢は問いません。
授業形態
♪リコーダー  受講者全員参加の公開レッスン形式ですが、一人一人の演奏時間を十分にとり、実技習得の完成度を高めます。発音などの基礎的な内容から専門的なテクニックに至るまで、細かい点にまでレッスン項目を設け、また講師と受講生、受講生同士のディスカッションなどの時間を作り多角的に授業を進めます。

♪通奏低音  リコーダー受講者による演奏を伴った上で、通奏低音受講者のレッスン時間を十分に取ります。特に旋律に応じた右手の付け方、およびバス声部の歌い方を重点的に指導します。

♪理論  実技の時間と深い関連性を持たせます。そのほか時代的な様式、作曲家作品研究などの幅広いテーマで授業を進めますが、一方的な解説に留まることなく可能な限り実践的授業をおこないます。
申し込み方法 2010年1月15日更新
1 できるだけホームページの予約問い合わせフォームをご利用ください。
2 ご予約承りの電話、もしくはメールにて参加費、お振り込み先などをご連絡いたします。お振り込みは10日以内にお願いいたします。その期間が過ぎたときは、キャンセル扱いさせていただくことがあります。なお楽譜コピー代は当日実費にていただきます。
3 セミナー受講生になられた方は、次回講義の優先予約が可能となります。ただしその場合でも、正式なお申し込みは予約申込書、または予約問い合わせフォーム をご利用ください。
4 定員オーバーの時は、キャンセル待ち、次回同じテーマの講義の優先予約となります。ご了承ください。

参加費(2010年1月15日現在)
受講生 受講料1日 11500円(設備費を含む) 楽譜コピー代は実費(当日払い)
聴講生 聴講料1日 7000円 楽譜コピー代は実費(当日払い)

納入方法 受講テーマ回数分 指定日までに一括納入にてお願いいたします。セミナー当日は事務作業ができませんので、受講料、聴講料の現金でのお受け取り、および領収書の発行はできません。事前にお振り込みできるかどうか各自お確かめください。ただし、楽譜コピー代の実費については当日精算です。

参加費振込先 予約申し込み後、メールにてお知らせいたします。または郵送の予約申込書をご覧ください。

その他

申し込みの締め切りについて--定員はリコーダー10名程度、通奏低音5名程度とします。定員に達し次第締め切らせていただきます。

申し込み受付・優先順位--申し込み受付は先着順とします。この場合優先順位は電話予約の順番を優先します。口頭で次回以降のテーマへの参加希望を伝えた場合も、必ず事務局に予約問い合わせフォーム、メールもしくは電話予約をしてください。

キャンセル待ちについて--定員満席の場合は「キャンセル待ち」ができます。開講前にキャンセルが出た場合は、申し込み順で繰り上げます。

参加費などの返却について--申し込み後、振り込まれた受講料、聴講料については、当該テーマの開講日1週間前以降は返却できません。あらかじめご了承ください。
予約問い合わせフォームへ
会場

会場は松明堂音楽ホールです。
なお、、ホール・控え室内は飲食禁止です。ご了承ください。
359-0044 埼玉県所沢市松葉町17-5
Tel 0429-92-7667

西武新宿線新所沢駅下車徒歩2分東口駅前通り
松本マンション地下、詳しい地図はこちらから。
松明堂音楽ホール


リコーダーと通奏低音のセミナー 第1回
<1725年頃のロンドンのリコーダー音楽>

1725年頃のロンドンでは、後期バロックのリコーダーのための重要な作品が多く出版されたました。その歴史的背景と当時の音楽の趣味を探り、当時の演奏習慣を反映させた演奏をめざします。

【講義内容】
1日目:バロック時代のオペラやオラトリオなど、大規模な声楽作品は国家の祭事や、反体制派による政権批判など、政治や思想と深く結びついたジャンルでした。18世紀前半のイギリスは産業革命期、かつ立憲君主制が確立した安定期と思われていますが、17世紀末の名誉革命後の混乱が収まらない不安定な時期でもありました。これが当時の声楽作品にどう反映しているかをヘンデルの作品を取り上げて考察します。
2日目:17世紀末(パーセルの時代)と18世紀末(モーツァルトの時代)はわずか100年ほどしか離れていませんが、器楽合奏の音色は大きな変貌を遂げています。前古典派より前の18世紀前半にも次々と大きな変動がありました。オーケストラのサウンドがこの50年間にどのような変遷をたどったかを、ヘンデルの楽譜や帳簿などの諸記録から読み解いていきます。

【課題曲】下記のものの中から1〜2曲

  • G. F. Handel / Sonata for recorder & B.c. Op. 1 - No. 4 a-moll
  • G. F. Handel / Sonata for recorder & B.c. Op. 1 - No. 11 F-dur
  • F. Barsanti / Sonata for recorder & B.c. No. 2 C-dur
  • F. Mancini / Sonata for recorder & B.c. No. 1 d-moll
なお、使用楽譜はすべて事務局から送付します。
また楽器のピッチは 415Hz 限定です。

担当講師
<向江 昭雅>(リコーダー)
国立音楽大学楽理学科卒業後、ミラノ市立音楽院古楽器科に留学。リコーダーを山岡重治、ペドロ・メメルスドルフ、音楽学を礒山雅の各氏に師事。バッハ・コレギウム・ジャパン等、ソリストとして国内の主要オーケストラへの出演多数。リコーダー・オーケストラ「デル・ソーレ東京」及び「デル・ソーレ大阪」指揮者。国立音楽大学非常勤講師。NHK文化センター青山校及び光ケ丘校リコーダー講師。日本イタリア古楽協会(AMAIG)運営委員。練馬区演奏家協会員。CDに『J. S. バッハ カンタータ / バッハ・コレギウム・ジャパン』『フランスのリコーダー・トリオ』『うぐいす』『ベルガマスカ』『マンチーニ リコーダー協奏曲集』『2本のリコーダーのための作品集』などがある。

<三ヶ尻 正>(講義)
東京大学文学部英文科卒。ヘンデル研究・オラトリオ研究、声楽家の発音指導(英独羅)、字幕・対訳制作に携わる。桐朋学園大学、東京室内歌劇場などでオペラ等声楽曲の言語指導多数。オラトリオの歴史や、オペラ台本の政治史的解釈に関する講演で好評を博す。著書に『《メサイア》ハンドブック』『ミサ曲・ラテン語・教会音楽ハンドブック』など、共訳書に『ヘンデル 創造のダイナミズム』がある。日本音楽学会、日本ヘンデル協会会員。

<岩淵 恵美子>(通奏低音)
上野学園大学音楽学部器楽学科チェンバロ専攻卒業。1983年ベルギーのモンス王立音学院に留学、プルミエ・プリを得て卒業。国立音楽大学音楽研究所に1994年より1999年まで勤務。第5回古楽コンクール・チェンバロ部門最高位入賞。沖縄県立芸術大学講師。

講義開始時間10分前には会場入りして下さい。
遅刻する場合はホール事務所(0429-92-7667)に連絡して下さい。

2010年5月29日(土)、30日(日) (松明堂)
11:00 - 12:30 13:30 -15:00 15:15 - 16:45
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  時間 11:00 - 12:30   13:30 - 15:00   15:15 - 16:45
29日 内容 講義 昼食 レッスン 休憩 レッスン
講師 三ヶ尻 向江、岩淵 向江、岩淵
30日 内容 講義 昼食 レッスン 休憩 レッスン
講師 三ヶ尻 向江、岩淵 向江、岩淵

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